OptQC株式会社
光量子コンピュータを世界中に展開する

Message

私たちOptQCは、光量子コンピュータの実用化を通じて社会全体の生産性を向上させることを目指しています。

量子コンピュータとは、量子力学の原理（量子もつれや重ね合わせ）を利用して計算を行う新しいコンピューティング技術です。特に、大規模な最適化問題やAI、創薬、材料開発などにおいて、従来のコンピュータを大きく上回る計算能力を発揮すると期待されています。

現在主流の方式では、量子ビット数を増やすと制御や運用の複雑性が増し、システム全体が肥大化してしまうという課題がありました。一方で私たちの光量子コンピュータは、独自の光多重化技術によりシンプルな構造でスケーラブルな計算環境を実現できます。さらに、常温・常圧で動作するため特殊な冷却装置を必要とせず、エネルギー効率にも優れています。

私たちは日本発の技術でこの分野をリードし、量子コンピューティングの未来を切り拓くことで超スマート社会の実現に貢献します。

OptQC株式会社
代表取締役 CEO　高瀬 寛

Interview

創業のきっかけを教えてください

OptQCは東京大学の古澤・遠藤研究室の研究成果をもとに設立された企業です。私は古澤・遠藤研究室のメンバーとして光量子コンピュータの可能性を追求する中で、「基礎研究の成果を発展させ実世界で活かすことこそが、技術者としての誇りであり責任だ」と強く感じていました。また量子コンピュータ市場は急速に成長しており、IBMやGoogleなどが先行する中、日本の技術が埋もれる危機感がありました。そのため、基礎研究の枠を超え、実機開発を加速させる場を作るべく起業を決意しました。

御社のサービスや技術の独自性や優位性はどこですか

OptQCの光量子コンピュータは、時間方向の光多重化技術により、極めて高いスケーラビリティを実現しています。従来の量子コンピュータが量子ビット数の増加に伴い制御の複雑さやハードウェアの肥大化、コストの増大に直面する中、当社の技術はこれらの課題を克服し、効率的に拡張可能です。このスケーラビリティにより、世界中に量子コンピュータを展開してビジネスを成長させる上で圧倒的に有利な立場を確立できます。さらに、常温・常圧での動作や光通信との高い親和性も大きな強みです。

御社のチームの強みを教えてください

OptQCの最大の強みは、東京大学の研究室からスピンアウトした、世界トップレベルの量子技術の専門家集団であることです。研究者だけでなく、光学、電子工学、ソフトウェア開発、ハードウェア設計など、多様な分野の専門家が集まり、量子コンピュータの実用化を推進しています。また国内外のパートナー企業や投資家と連携をもとに、商用化を迅速に進める体制を構築中です。研究力と事業推進力を兼ね備えた、非常にユニークなチームです。

どういうチームづくりを心がけていますか

OptQCは、一流の研究者・エンジニアによる少数精鋭のチームです。メンバーの高い専門性を価値創出に結びつけるために、オープンな議論で研究と実装のギャップを埋めることと、スピート感のある意思決定を行うことを重視しています。また、不足している知見は技術面・ビジネス面の両方で外部と積極的に連携し、オープンイノベーションを推進しています。

御社で大切にしている価値観を教えてください

私たちが大切にしている価値観は、「技術革新を社会に届けること」です。研究成果を論文で終わらせるのではなく、実際に社会に貢献する製品として形にすることを使命としています。また、「挑戦とスピード」を重視し、世界の量子コンピュータ市場の変化に素早く適応しながら、最先端の技術を提供します。オープンなコミュニケーションとチームワークを大切にし、多様なバックグラウンドを持つメンバーが活躍できる環境を構築します。

10年後、関連マーケットはどうなっていると思いますか。その中で御社の目指すところは

10年後には量子コンピュータの実用化が進み、AI、金融、製薬、材料開発などの分野で不可欠な技術となるでしょう。世界の量子コンピュータ市場は数十兆円規模に成長し、日本国内でも導入が加速すると予想されます。OptQCは商用量子技術の最前線を走る企業として、グローバル市場における主要プレイヤーになることを目指します。こうした未来を実現できるよう、光量子コンピュータの実用化への最短ルートを突き進んでいきます。

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