Message

宇宙バイオ実験事業により、人々が宇宙を使うことがあたりまえの世界にしていきたいです。そして、人類の宇宙進出や宇宙を活用した新たな技術革新を支えるビジネスにしていきたいと考えています。

現在、宇宙での実験は、限られた国の限られた人々による、非常に限定的なものしかありません。それは、宇宙ステーションという場所でしかできない実験がほとんどだからです。

このような非常に限定的な実験であっても、微小重力下でのタンパク質結晶化技術は、新薬の開発に貢献し、再生医療に貢献する宇宙でのオルガノイド製造の可能性が示され、老化や長寿の研究に宇宙環境が貢献できる可能性が示されてきています。

私たちのサービスでは、人工衛星による宇宙バイオ実験プラットフォームを構築することにより、世界中の人々が宇宙で実験できるようになるものです。人類は、今まで新大陸など新たなフィールドを開拓するたびに大きな発展を遂げてきました。このサービスを通して、私たちは宇宙という新たなフィールドを人類に提供し、宇宙というフィールドで行われる新たな発見や新しい技術開発を通じて地球に貢献するとともに、人類が宇宙で豊かに生活するための実験や研究を支えるインフラの一部となることを目指しています。

株式会社IDDK
代表取締役 上野 宗一郎

Interview

創業のきっかけを教えてください

前職の東芝では、半導体関連の事業部で携帯電話やデジタルカメラなどのカメラに使われるイメージセンサーの設計開発を10年ほど経験し、その間に現在のコア技術であるワンチップ顕微観察技術 Micro Imaging Device (MID)を発明しました。その事業化のために東芝スピンアウトベンチャーとして、IDDKを創業しました。この技術の応用先として、宇宙でのバイオ実験プラットフォームの構築を目指しています。

御社のサービスや技術の独自性や優位性はどこですか

コア技術であるMID技術は、従来の顕微鏡に比べ、対物レンズなどの部品を使うことなく、非常に軽量、コンパクトな観察技術です。宇宙技術では、重さやサイズはコストに直結する重要な要素であるため、他社よりも低コストで高品質な実験を提供できることが強みです。また、この強みを活かし国内外のパートナーとの提携により付加価値の高いサプライチェーンを構築できています。

御社のチームの強みを教えてください

多様な経歴を持つ人材が集まっていることが強みと考えています。経営陣の経歴も様々なので、それぞれの視点で見ることで、多角的に事業や市場を見ることができる強みがあります。また、メンバーも多様な経験があり、課題や問題解決を多様な視点で行えることが強みです。それぞれの経験を主体的に活かして行動できるメンバーであることが一番の強みと考えています。

どういうチームづくりを心がけていますか

それぞれの専門分野を持ちながら、様々な業務を総合的に取り組む少数精鋭型のチーム編成を考えています。また、基本的にはチームリーダーが一緒に働く人を選ぶことを重視しています。

御社で大切にしている価値観を教えてください

経営理念として、「いつでも」「どこでも」「だれでも」使える「顕微観察技術」を通し、世界中の人々のより良い未来のための一助となる というものを掲げており、もっとも重要な価値感として、「より良い未来に貢献する」というものがあります。今の事業、技術、活動がより良い未来に繋がるものであるかを常に考え意識することを、大切な価値観として共有しています。

10年後、関連マーケットはどうなっていると思いますか。その中で御社の目指すところは

2035年頃には、人類の宇宙進出は今よりも進み、特殊な訓練を積んだ宇宙飛行士だけではなく、多くの専門家が宇宙で活躍する世界を考えています。このような人々が宇宙で生活し、宇宙開拓を進める中で、宇宙での実験需要は高まり、また、2030年からポストISSの立ち上がりにより、宇宙環境を活用した技術革新が加速し、宇宙実験需要は加速度的な拡大フェーズに入ると想定しています。私たちは宇宙実験のプラットフォーム企業として人類の宇宙進出及び宇宙利用の促進に貢献し、世界で標準的に使われる宇宙実験インフラを担う企業を目指しています。

Overview

企業名株式会社IDDK
代表者名代表取締役 上野 宗一郎
設立年月2017年6月
事業概要ライフサイエンス及びバイオテクノロジー分野に向けたプロダクト開発及びサービスの提供を行っています。ライフサイエンス関連では、コア技術であるワンチップ顕微観察技術Micro Imaging Device(MID)を活用し、無人の人工衛星でバイオ実験を可能とするMicro Bio Space LAB(MBS-LAB)を開発しています。これにより、世界で初めてとなる宇宙ステーション以外での宇宙実験の場を提供する宇宙バイオ実験プラットフォームの構築を目指しています。
URLhttps://iddk.co.jp/app-def/S-102/iddk_wp/