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アプリマーケティングって、どうやればいいですか?

DATE

2017年2月1日

TAG

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早い企業はもう始めてる!?2017年大注目のアプリマーケティング最前線vol.2

スマホシフトが今まで以上の早さで進んでいる現在、企業は自社事業とアプリをどのように考えていけばよいのか。
「App Ape(アップ・エイプ)」は、国内を中心とする約10万人のパネルユーザーの情報をもとに、テレビでいうところの視聴率のように、アプリマーケットにリリースされているアプリの利用率やユーザー属性などの情報が調査・分析できるサービスだ。
自社アプリのユーザーが何に注目しているのかといった情報以外にも、競合分析はもちろんのこと、他社アプリのマーケティング手法を読み解くことで、自社のマーケティングに活かすことだってできてしまう。アプリ制作時だけにとどまらず、運用していく過程においても有用な情報が得られる「App Ape」には、今人気のアプリに関する情報が集まっている。
このサービスを提供するフラー株式会社のビジネスマネージャーである岡田雄伸氏にアプリマーケットの攻略方法について話を伺った。

 


okadaフラー株式会社チーフビジネスマネージャー。OA機器の販売会社や基幹システム系システム会社を経て、株式会社アドウェイズにてユニットマネージャーとしてアプリやeコマースの代理店業務を中心に従事。その後、2015年7月にフラー株式会社に入社。


 

市場のアプリの数値情報を「覗き見」できる

早速ですが、「App Ape」の特徴を簡単にご紹介いただけますか。

「App Ape」は、アプリマーケットの市場データの調査・分析プラットフォームサービスです。「App Ape」を利用するお客様は、アプリマーケットにおいて、どんなアプリが日々どのくらい利用されているか、人数、年代、男女比率などを把握できます。面白いところでは、あるアプリが別のどういうアプリと一緒に併せ持って利用されているかというのも分かります。マーケット上にある全てのアプリの数値や属性情報を「覗き見」できてしまうサービスですね。
 
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− 開発のきっかけはどういうところにあったのですか?

Webアプリからネイティブアプリにシフトがみられた2012年ごろに遡るのですが、当時、アプリの情報というのはブラックボックス化されていて、表に出てくる情報というと、アプリ事業者が公表する累計ダウンロード数ぐらいでした。テレビには視聴率がありますが、アプリにもそういう分かりやすい指標があれば、アプリの市場自体を更に活発にさせることができると考えました。そこで、2013年にレポートという形でデータを提供し始め、2014年にはウェブ上でアプリを検索するだけで、データを簡単にご覧いただけるウェブ版をリリースしました。

 

− 確かに当時から今でもアプリ事業者はダウンロード数だけを競うように公表していますね。

ダウンロード数は規模を測る上では大切な指標になり得ますが、極論、広告費を掛ければその数値はいくらでも簡単に伸ばすことができてしまいますし、生きた指標とは言い難いものです。アプリ事業者にとっては、アプリがダウンロードされた後にそれを使い続けるユーザーがどれだけいるのかが重要であり、プロダクトとしての本来の力を適切に評価する指標はアクティブユーザーの数値ですよね。そうした数値も「App Ape」では閲覧できるようにしています。
 
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− 「App Ape」で公開されている各数値はどのように集めているのですか?

自社で国内を中心とする約10万人のパネルユーザーを抱えており、その中から推計した数値を利用しています。先ほどテレビ視聴率を例に挙げましたが、まさにそれと同じイメージです。パネル参加者からはきちんと利用許諾をいただいたうえでデータを取得しており、その取得方法や取り扱い、また、安全性については総務省と経産省のお墨付きをいただいていますし、情報精度についても好意的な評価をいただくことが多いです。

 

幅広い業種業態の企業による多様なユースケース

− どういった企業が使っているのでしょうか?

ゲーム系のお客様が多いですが、アプリ事業者はもちろんのこと、広告代理店やメディア系のお客様など、様々な業種業態の方々に幅広くご利用いただいています。2016年8月末の時点では売り上げ上位80%以上のアプリ事業者様にご利用いただいていますね。(2016年8月GooglePlay売上ランキングより調査)

 

− 実際にサービスを利用される方の職種でいうとマーケッターですか?

マーケティングの担当者の方はもちろんですが、それこそ幅広い層の方々に汎用的に活用いただけるサービスになっていますので、現場でアプリを企画されているプロデューサーの方々や、中にはマネジメント層の方が直々にお使いになられるケースもあります。

 

− より具体的なサービス内容を教えていただけますか。

一番お求めやすい月額19.8万円のプランでは、アクティブユーザー数、年代、男女比率などの基本情報が閲覧できます。その他に、アプリの起動時間や併せ持ちアプリなどさらにリッチな情報が閲覧できるプランと、グローバルに展開されている企業向けに韓国市場のデータを網羅したプランをご用意しています。

 

− お客様の業種業態によっても使い方に特徴がありそうですね。

仰る通りです。自社アプリを運営されているお客様であれば、やはり自社と類似するユーザー層を抱える競合他社のアプリを定期的に分析されていることが多いですが、一方で広告代理店のお客様は、広告出稿を検討するアプリの下調べからコンペの際の情報集めなどにも使われていますし、他には新規営業先の発掘にもご活用いただいています。

 
− そこまでユースケースが多様になるとサービスの磨き甲斐がありますね。

そうですね。まずはご利用されるお客様の使い勝手の向上が大事ですので、UIデザインにはかなり注力をしています。分析する数値の視認性の向上を中心に、誰もが分かりやすく直感的に扱えるインターフェースになるような設計開発を心掛けて日々改善しています。

 
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他社情報を利用したアプリマーケティング

− 「App Ape」を導入する企業はアプリマーケットのデータ価値をどのように捉えていますか?

現在、アプリマーケットでは、毎日莫大な数のアプリがリリースされているわけですが、裏を返せばそれだけベンチマークできるアプリがたくさんあるということになります。「App Ape」を使う側のお客様の立場で言うと、自社のKPI指標だけに囚われず、他のアプリにも目を向けて自分たちの判断材料を増やしていくことが特に重要だと考えていらっしゃいますね。

 

− 自分たちの判断材料を増やすというと?

例えば、ベンチマークしているアプリがあるキャンペーン施策に打って出たという情報をニュースリリースで入手したとします。それだけでは情報としての価値はあまりありませんが、「App Ape」であれば、どの期間にどういう数値がどれぐらい伸びたのかといった定量的な情報が取得できるわけです。さらに言うと、自社アプリで同じようなキャンペーン施策を実施すれば、どういう効果が見込めるかも見えてきますよね。

 

− なるほど、それを参考とせずに何を参考にするんだ、ということですね。
ベンチマークするアプリの定量的な情報を加味した上で、自分たちにとって最適な施策を組んだり、他社が実施している施策を含めてPDCAサイクルを回していくこともできたりするので、マーケティング活動に広がりが持てるようになるわけです。

 

「情報を持つこと」が、アプリ最適化への近道

− 最近のアプリマーケットのトレンドをどう見ていますか?
最近はアプリでO2O施策を展開する企業の関心度が上がっているように思います。例えば「スシロー」さんや「丸亀製麺」さんなど、飲食店を展開する企業が運営するアプリなんかは利用者数の伸びが非常に高いですね。企業がアプリマーケティングにも注力し始めていることの表れでもありますし、消費者の来店きっかけが多様化する中にあって、アプリが消費者に与える影響も強まっていることが伺えます。

 
− 僕も「丸亀製麺」のアプリにはよくお世話になっています(笑)。以前よりアプリマーケティングが身近になっていますよね。

そうですね。ただし、企業がアプリマーケットで成功する難易度は上がっており、開発コストや運用コストなども勘案すると、世に新しいアプリを出すのはもはや簡単な判断ではないと思っています。そうした状況下でビジネスをやっていくには、やはり情報を多く持つことが大事だと思っています。もちろん自社の数値を見ることは何よりも重要ですが、一方で、アプリをより良いものにしていくことを考えた場合、情報が多ければ多いに越したことがないわけです。
それを適切に読み取れる形で「App Ape」で提供ができればと思っております。

 

− 御社や「App Ape」の役割がますます重要になっていきますね。
情報を持つことはアプリ最適化への近道だと思っています。我々自身が、幾重にもアプリ最適化の近道を作っていくためにも、引き続きアプリビジネスに携わる企業にとってニーズの高い情報を積極的に集め、それらを価値ある形にしてマーケットに提供していきます。そうすることで、今までのようにお客様のビジネスを円滑にするだけに留まらず、アプリマーケット自体の活性化の一端も担っていきたいですね。

 

 


伊藤哲弥

著者プロフィール:伊藤哲弥

スマートフォン黎明期の2011年よりアプリマーケティングに従事。株式会社マインドパレットでは、写真共有アプリ「Snapeee」のリリース当初から1000万ユーザー獲得までを牽引。2016年、健康管理アプリ「JouleLife」をリリースしたウエルネスデータ株式会社に参画し、O2O展開やコンテンツ連携などの事業開発とともにアプリマーケティング全般を指揮する。